2011年03月02日
[ 02 私の仕事 | 03 プライベート ]
奇跡の国タイ⑥〜iPhone奪回!無尽の優しさを想ふ;完結編〜
(①茫然自失 、②hotspotを探せ、③一人じゃない、④カーチェイス!、⑤奪回!を先にどうぞ。)

unbelievable! We Won!
と、隊長も隊員達と喜び合ってくれました。
なんというチーム、なんというスターバックス、なんというお国柄でしょう!本当に自分の事のように笑い合い、お互いを讃えます。私とも何度も何度も握手をしてくれました。
こんなことは生涯に何度も無い、と想ったので記念にみんなで撮影を!とお願いしてみたのですが、みんな恥ずかしがって店の奥に引っ込んでしまいました。なので、上記写真が残された記念のショットとなりました。
仕方が無いので、お礼にと想ってげんちゃんとも相談し、3000バーツ(9000円程度)を渡そうとします。
しかし、なんと彼女達は辞退いたします。
それでも、こちらの気もすまないのでなんとか受け取ってもらおうとするのですが、アジアンビューティからこんな提案がありました。
「
ありがとう。
じゃあ、このチップボックスに入れてもらって良いかしら。これならお店公認でみんなに分配されるわ。」
なるほど、関わっていないメンバーにも分配されるようですが、それでももし他のメンバーがこの場にいたとしても、同様に私のiPhone捜索に容易に協力してくれただろうと想像がつきます。
了解してチップボックスにお礼をしました。

で、伝えきれない感謝の気持ちを繰り返し、お店を後にしました。
本当にありがとう。
長い旅に出ていたiPhoneをこうして私は無傷で奪回した訳です。いま、手の中に何事も無かったかのようにiPhoneがあります。

ソフトバンクショップに紛失の届け出も、海外旅行保険の賠償手続きもせずに済み、データのリストアの手間も、金銭的損害もなにも生じず、旅行前とまったく同じように機能してくれます。
しかし、一つだけ違う事があるとするとどうも私の目にはどうもこんな風に映ってしまうことです。

タイでも香港でもsimフリーで、テザリングも可能なiPhoneを購入する事ができたわけですが、いまはそんな気も起こりません。
この子としばらく一緒に過ごそうかと想っております。よしよし。
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そして、このiPhoneが戻ってきたことももちろん嬉しいのですが、見ず知らずの困窮海外旅行者に対してなんら見返りも求めず、お店の従業員一丸となって一緒に解決にあたってくれた事には今想い起こしても、超感動のストーリーであります。
(日本に戻ってきてからもなにかお礼ができないか考えております。みなさんもなにかアイデアがあったら是非教えてください。)
しかし、どうしてこのような体験になったのか?日本も含めて他の国でこのようなことを経験する事があり得るとはどうしても想えません。普通だったら、
「
ごめんなさいね。
タイ語でメッセージを打つくらいなら良いけど、いまは仕事中なのでこれ以上のお手伝いできないわ。」
などと言われたとしても、比較的親切な範疇であり、まったく常識的かつ当然のことだった訳です。
しかも、一人の特別に親切なタイ人に救われた訳ではなく、スタバ店員の誰もそれを止めないばかりか、一致団結全員参加で事を成してくれた。普通の事として成してくれた。この信じられないくらいに親切な国民性にはなにかその秘密があるんではないかと。
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結論的感想を先走って申し上げると、是非皆さんにもタイ国への旅行はお勧めする訳ですが、私くし、なにを隠そう手塚治虫巨匠の「ブッダ」の大ファンで、以来仏教には少なからぬ関心を寄せているのですが、ご他聞に漏れずタイ国も仏教の国であります。
日本の街にもお稲荷さんがビルの谷間に鎮座ましましている事がありますが、タイの街のあちこちにブッダを祭ったそれは派手な像があります。


すげえなぁー、と想っていたのですが、このあと王宮や寺院を見て回ってその規模にも圧倒される訳です。一気にご覧頂くと、

壮麗な王宮は大変きらびやかでして、

さらに、

で、近くに寄ると装飾も大変細やかで、



で、これが三島由紀夫の「暁の寺」の舞台になった暁の寺。

最もご利益があると言われているエメラルド仏(実際は翡翠製だそう)は館内撮影禁止なのですが、私は望遠レンズを生かして合法的撮影を試みました。

このお堂内には100人前後の方々が座って、像を拝んでおります。
皆にならって私もしばらく座っていると、なにやらほんわかした優しい空気に包まれた感じをして、不思議な空間だと想った記憶があります。iPhone事件の2日前の出来事でありました。
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街中を歩いてみてもその優しい雰囲気に気づく事があります。なんでかなー?と想っていたのですが、どうやらその挨拶の仕方にもポイントがありそうです。
![]()
「
サワディーカップ。」
というのが、タイ国での挨拶、いわゆる「こんにちは」なんですが、挨拶をする時には必ず上記写真のように胸の前で両手を合わせます。
レストランやホテル、お店や地下鉄などでも手を合わせているのを見る事が出来ます。おなじみマックではドナルドもこんな感じ。

(写真はここから)
アジアの国の中には日本も含めて、そこのけそこのけ俺様が通る的な人も国もあるのは皆さんにもある程度の賛同をして頂けると想うのですが、タイ国では殆どそれを感じないどころか、大変気持ちのよい挨拶に癒される事の方が多かった気が致します。
お店の人も親切、帰りに寄ろうと想っていたこの美術工芸品を扱うふくよかな女性も本当にフレンドリー、

ショッピングセンター内で、なにやらのキャンペーンガールもこれまた美人で、嫌み無く親しげに自然に話しかけてくれます。

加えて、南国だけに食べ物豊富、歩道の屋台も市場も豊潤な食べ物に溢れています。

(写真はここから)
タイ人には相手を尊重する、目上の人を敬う習慣があるようで、仏教を重んじ、そして多少暑い国ではあるものの(昨今の東京ほどではないか?)食べ物豊富な風土が、人を争い事から遠ざけ、温厚で、かつ困っている人を助けるような文化が育まれたということもあるのかも知れないな、と感じます。
そして、それらが今回のiPhone奪回チーム組成の大きな原動力となった、という妄想は的外れでしょうか。私はそのように心より実感していて憚りません。
それにしても、今回ほど人の無尽の優しさが計り知れない力を持っている事を肌身に染み込ませた経験もありませんでした。この感動体験は私の一生の宝物になりました。
奇跡の国タイでエメラルド仏陀像に対面した時、お釈迦様は私に問うてきたんでしょうか?
「
お前に同んなじ事ができるかえー? 」
いますぐ、出来るかどうか少々自信がありませんが、少なくともそういう風に振る舞うと、きっと私のような凡人でも人に感動してもらう事ができるのだということを知るには至った訳であります。
お釈迦様、タイの方々、心より感謝いたします。m(_ _)m
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今回は3-4日しか滞在していないのですが、季節の良いシーズンにはゴルフも大変気持ちがよく、物価も東京の1/6から1/8程度なのですこし長期に滞在をする日本人も多くいらっしゃるとのことでありました。
本編完結編なのですが、みなさまにお読み頂き、すこしでもタイ国に興味を持って頂ければタイ国に対してホンの一部のお礼になるのではないかと期待いたします。
私も、また是非にも友人や家族と訪れたい国であります。
28年ぶりに会った高校同級生のげんちゃんにもホントに世話になりました。(別エントリーでげんちゃんのプロフィールに関してはご紹介したいと想います。 )
「 コップクン マーク クラップ
(大変ありがとうございました)
ขอบคุณ มาก ครับ/ค่ะ」
以上、みなさまには長い事おつきあい頂いた「奇跡の国タイ、なんとiPhone紛失!顛末長編シリーズ」これにて完結であります。ご高覧ありがとうございました。

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投稿者 tatsuow : 13:02 | コメント (3)
2011年02月23日
[ 02 私の仕事 | 03 プライベート ]
奇跡の国タイ⑤〜iPhone紛失!タクシーとの交渉、そしてついに!〜
(①茫然自失 、②hotspotを探せ、③一人じゃない、④カーチェイス! を先にどうぞ。)
「
ミツカッタ。
ゲンチャン、バイク、イッショ、イッタヨ。」
英語で聞いたんだか、日本語で聞いたんだか、私くし、興奮していて覚えていないんですが、とにかく彼女は身振り手振りを交えて、そのように私に伝えてくれたんです。
なんということでしょう。(再び、ビフォーアフター風)
その言葉を聞いた時に、きっと私はものすごい形相で彼女を見つめていたと想われるので、かなり怖かったんじゃないかと反省いたしますが、心はもう、それどころではありません。
私がいない間に、iPhone捜索緊急対策本部スターバックスシーロム店の隊員達は偉業を成し遂げていた訳です。
以下、すこしだけ時計を戻してその奪回現場を再現して頂く事に致します。
---
「
このままじゃ、随分郊外へ離れてしまうわね。」
「
そうだね。
でも、悪い事ばかりじゃないよ。交通量も減ってくるから見つけやすくなる。チャンスかもしれない。」
と会話が続いています。
「
あら?
また、止まっているわ。その辺りに停車しているタクシー無い?」
「
うーん、
あれかな?
あ!
あの運転手、さっきもスクンビットにいた奴だ!
よーし、ちょっと声を掛けてみる。」
と、ボーイッシュガールがバイクを車の前方に止めて降り、タクシーのウィンドウをノックします。面倒くさそうに、運転手が反応します。
「
なんだよ、なにか用か?」
「
うちのお客がタクシーの中にiPhoneを忘れて困ってるんだ。ずっと探しているんだけど、あんた、持ってるだろ?」
と、いきなり詰め寄ります。
「
何言っているんだ、やぶからぼうに?
なにか証拠でもあるのか?」
「
あるから、こうして探せたんだろ?
あんたは日本人からのメッセージも受け取ってるはずだ。でも、無視して市内を走り回っている。」
「
確かに持っているがな。あとで届けようと思っていたところさ。」
と、促しますが、なにしろ売れば彼の月給の2−3ヶ月ぶんのシロモノです。敵もサルもの、引っ掻くもの、抵抗します。しかしながら、なぜこのように追っかけられるのか、不気味さを感じているのも事実。たぶん、警察に通報される可能性も感じ始めているはず。
「
まだ日本人はうちの店で待っている。さ、さっさと渡しな。急ぐんだからさ。」
こんな事を言い始めます。
「
日本人に返すのはいいとしてもだな、あんたをおいそれと信用する訳にも行かない。
返して欲しければ、日本人を連れてくるんだな。」
「
連れてくる間にあんたがいなくならないとも限らないよな?」
と押し問答が続きます。
ボーイッシュガールはアジアンビューティに電話で顛末を共有します。私がトゥクトゥクでホテルに荷物を取りにいっている間にこのような急展開になっていたのでありました。
「
そうなの。
わかったわ。じゃ、友人の日本人を後ろにのせて、店長がバイクでそこに向かうわ。」
「
そうか!分かった。じゃあ、ここで待ってる。」
と、なんと私の友人のげんちゃんももろに巻き込んで、tatsuow's iPhone回収部隊の出動と相成りました。バイクに股がっているのは、言わずもがなあの男性店長(捜索本部隊長兼任)の勇姿であります。

げんちゃんの紹介はまた、別エントリーでする事にいたしまして、まずは現場に向かうことに。
混んでいる市内とはいえ、そこはバイクの機動性、まもなく到着いたします。
すると、タクシー運転手も、
「
・・・。
本当に日本人が来たのか、なんでお前ら俺の場所が分かるんだ?
ほれ、返すよ。日本人に良かったな、と言ってやれ。」
と、捨てゼリフまがいに吐き捨てたかと想うと、あっさりiPhoneを渡します。
これが後に世に広く語り継がれることになる、
タイ国スタバ捜索隊iPhone奪回伝説
の誕生の瞬間なのでありました。(涙;<大粒>)
---
一方その頃の捜索本部の私。
そうとは知らず、敗戦ムードを全身に纏といながら、大きくため息を繰り返し、帰還したわけで、
彼女から第一報を聞いた時には、まさに全身鳥肌に包まれた衝撃の脳内物質分泌MAXの瞬間を迎えた訳であります。
unbelievable!
と何度繰り返したか、分かりません。
まるで夢遊病者のようにガランとした店内を練り歩き、片付けをしている店員さんに感謝を伝え、unbeliebavleを独り言的に繰り返し、病的オーラ発信しきりです。
そして約5分後、
最初にボーイッシュガールが捜索本部に帰還します。そして、いよいよ、店長(隊長兼任)とげんちゃん、そして長い長い旅に出ていた私のtatsuow'siPhone返還の瞬間であります。私がこれほどiPhoneを愛していたとは、自分でも気がつきませんでした。ごめんよ、iPhone。
現場のムードそのままにみなさまには連続写真での追体験をご用意いたしました。

あ、バイクが来た!

もう、店の前だ!

げんちゃん!隊長!

その手に持っているものは!


unbelievable!

unbelievable!


これはもう奇跡だ!


(写真左下、私の左手)
奪回!

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投稿者 tatsuow : 10:44 | コメント (3)
2011年02月20日
[ 02 私の仕事 | 03 プライベート ]
奇跡の国タイ④〜iPhone紛失!そしてカーチェイスへ!〜
(続編。①茫然自失 、②hotspotを探せ、③俺は一人じゃない、を先にどうぞ。)

「あたし、バイクで追っかけて、取ってきてやるよ。」
えええーーーっっっ???!!!
今、なんて言った?
と、心臓が止まるかと想ったほどにビックリしている私を置いて、振り返りながら笑う彼女の手先はバイクのキーを無造作に握りしめ、フルフェイスヘルメットに右手を突っ込んで、颯爽と店を出て行くのでありました。
戸惑うほどに驚いている私を見て、アジアンビューティは写真のような笑顔で諭すようにこう言います。
「彼女が取りにいってくれるってよ、良かったね。」
そんなことって、あるんでしょうか?
ボーイッシュガールもアルバイト中の身、乗りかかった舟とはいえ、見ず知らずの海外旅行者がおトボケで無くしてしまった携帯電話、しかも相手は見ず知らずのタクシー運転手、取り返すって言ったって凄まれたりするかもしれないし、そもそも見つかったって彼女にはなんのメリットもありません。
私くし、この時点で超感動してしまいまして、本当に少しウルウルしてきてしまいました。iPhoneを無くしただけで既にに少しだらし無い46才だのに、そこで泣いてしまったら輪をかけて格好悪い訳で、大人の威信にかけて涙をこらえたのですが、誰も見ていなかったら、大泣きしていた自信があります。(本当)
---
と感動しているうちに、私の指揮を離れて「緊急対策本部シーロム店」の捜査官達は捜索を継続しております。このiPadと、
バイクでタクシーを追っかけているボーイシュガールと捜索本部シーロム店アジアンビューティ隊員をつなぐ携帯電話がtatsuow's iPhonesの命運を握っております。
更にこの頃には店長らしき男の子も捜索隊リーダーに加わり、指揮を始めます。おお、なんと頼もしい。お店スタッフ5名総出(店長公認?!)での捜索態勢が轢かれておりました。

ところで、この店は本当にスターバックスなのか?
もしかしたら、政府系の特別捜査隊の仮の姿ではないのか?
私のiPhoneを救出しても外交的政治的メリットは何もないと想われるんですが、私にはもうこの子達がウルトラマンさえ背後から援護するウルトラ警備隊に見えてきてしまっている訳です。
---
さて、捜索は佳境を迎えたかに見えました。
・・・。実はここからの戦いが実に長かった。
「
聞こえる?
いま、サイアムからスクンビット方面に向かっているわ。」
「
OK.聞こえるよ。
ちょっと混んでいるけど、訳ないよ。すぐに追いつく。」
「
あれ?チットロムから動かないわね。その辺に黄色と緑のタクシー無い?」
「
うーん、あるんだけど、何台もあるんだよ。どれだろう?」
「
50代で痩せ型のドライバーと言っていたわ。
怪しい車があったらマークしてね。」
「
了解。ここから5台見えるから、車の間を縫ってドライバーの顔を確認してみる。」
と、言って彼女はそれこそ縫うように交通量の異常に多いバンコク市内を目的のタクシーを追いかけ、一台一台追っかけてくれている訳です。
皆様には映画でよく見るカーチェイスの回想をお願いいたします。

(回想時間5−10分、可能なら1時間半)
それでも捜索は困難を極めます。
また、例の緑と黄色のタクシーというのも、これまた異常に数の多いそれでして、該当車と想われる車に何度失望させられたか、知れません。
嗚呼。
15分、20分、30分と、時間が無情に過ぎていきます。
そして、これがなんと延々1時間以上は続くことになるとは。
嗚呼。
それでも40分がすぎた頃、アジアンビューティに質問してみます。ボーイッシュガールはもうタクシーのそばにいるの?
「
ええ、すぐ近くにいるわ。でもなかなか特定できないみたいなの。ごめんね。」
そんな、ごめんね、なんて滅相もありませんですよ。
読者の皆さんにもひとつ質問したいのですが、スターバックスでこんなこと言われたことがありますか?皆さんが無くしたものを店員総動員で探しまわってくれて、「ごめんね、まだ見つからないの。」なんて。
私くし、ここで二度目の号泣ポイントを迎える訳です。そしてまた涙をぐっとこらえる訳です。(手には握りこぶし)
---
そんなやりとりをしつつ、1時間が過ぎ、1時間半が過ぎ、相変わらずタクシーを特定できず、なにか敗戦ムードというか、空気が変わってきたことを感じ始めておりました。
ああ、ここからのプロセスは敗戦処理か、一時は期待したけどやはり無理だったか・・・。
そんな折、そんな空気を察してか、げんちゃんからはこんな一言が、
「そろそろお店の閉店時間だと思う。」
うん、そうか、もう夕方で、閉店か。日曜だもんね。
当然ながら、彼女達も帰宅の時間になる訳で、それを引き止める理由もなにもありませんし、むしろここまでの献身的な協力になにか感謝をしなければならない、どうしようか、タクシー運転手に差し出そうとおもっていた1500バーツをせめてお店においていこうか、などと考えていると、げんちゃんがさらに続けて、
「もう帰国便まであまり時間がないから、先にホテルに預けた荷物をとってきたらどう?
すくなくとも、ここにいてもなにも解決しないんだから。」
仰る通り、であります。
そうです、私にはもう時間がありません。
敗戦ムード色濃い現状でも最前を尽くし、出来ることを最後まできちんとすることが私に許された唯一の道、今年の目標「ちゃんと生きる」も傍らで想い出し、私は、店を一旦出て2kmほど先のホテルへタクシーを拾おうと探します。
こういうときに限ってなかなか捕まらない・・・。
で、想い切って初トゥクトゥクすることにしました。

ご存知の方も多いと想いますが、タイの名物移動手段トゥクトゥクとはこんな乗り物で、三輪バイクというか屋台自動車というか、とにかくタクシー機能を果たします。
課題がひとつあって、トゥクトゥクの運転手はタイ現地のベタベタのローカルドライバーであることが殆どで、英語が一切通じません。というか、タイ語以外は一切通じません。
ホテルの名前を言っても何にも通じないので、一旦はあきらめて、降りかけました。が、よく考えると、道をまっすぐ2km進めばほぼホテルの近辺にいきます。えーい、ままよ、再びドッカと座席(荷台?)に腰を下ろし、指を進行方向へ真っすぐに伸ばしてこう言います。
加えて、言葉が通じないならこの際日本語で、
「いいからあの夕日に向かってまっすぐ進んでくれ!!」
と、いうと私の情熱が伝わった模様で、「ほい、了解」を示唆する少しニヤけた感じの笑顔がバックミラーに映り込み、トゥクトゥクは私の意図通り走り始めましてくれました。

(この写真は実際のモノです。バックミラー要確認。)
このトゥクトゥクからは料金を言われなかったので、私から「20バーツ(約60円)?」と聞くと、ちょっと嬉しそうな笑顔でしたので、渡しましたが、本当はもっと安かったのかも知れません。
この道路の往復も渋滞でしたので、ヒヤヒヤしながらもなんとか荷物をピックアップし、スターバックスへ戻ります。
---
ホテルからスターバックスへ逆方向に戻る道すがら、この旅行の最終日、タイの過ぎ行く街並みをボーッと眺めながら、
少し現実に引き戻された感のある私は、 随分といろんなことに想いを馳せていた気がします。
日本に帰国したらソフトバンクショップへ行って紛失の届けでをしなきゃな、とか、保険て効いてないんだっけ、とか。
結局今回は150バーツボラレそうになって、相手は100バーツまで下げてきたんだけど、70バーツじゃないとダメ、とごねて、その30バーツ(約90円)にこだわったせいで、iPhone(7万円相当)を失ったんだな、なにが経済合理的だよ、とか。
タイの王宮や寺院は綺麗だったな、ゴルフ場も美しくプレイも楽しかったし、キャディは優しかったし、やっぱりまた、来たいなぁ、なんて。
46才一人旅、余す時間が僅かだったことと、サヨナラiPhone的気持ちですこし感傷的になっていたフシがあります。
ほどなく、捜索本部に帰着。

店舗の入り口には既にクローズの掛け看板。
げんちゃんはテーブルにおらず、また捜索緊急対策本部は自主解散した模様で、それも致し方ない、スタッフがお店の奥でなにやら洗い物などの片付けをしているような物音が、ガランとした店内に響きます。

私が店を出る前に遊びにきていたげんちゃんのお友達の女性が、お留守番のようで、ひとりポツンと座っておりましたので、私もその席へ着くのですが、彼女は当然日本語はできず、英語も不得意だそうですので会話が続きません。

なので、はぁー、このお店のスタッフは本当に優しかったな、タイ人て皆こんなに素敵な人達なのかな、このお店が特別なのかな、などとトゥクトゥク車上での感傷的回想の続きを始めておりました。
すると程なく、彼女からポツリと信じられない一言が・・・?!
「・・・ミッツカタヨ。」
ミッツカタ? ・・・?!
見つかった? ・・・?!
えええーーーっっっ???!!!
今、なんて言った?

「奇跡の国タイ⑤〜iPhone紛失!タクシーとの交渉、そしてついに!〜」へ続く
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