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2007年06月14日
[ 02 私の仕事 ]
「数億円のハズデース!」 2
※ このエントリーは、「数億円のハズデース!」 の続編です。まだお読みになっていない方はそちらからどうぞ。
一緒にいたスポンサー側の会社<B社>社長
はもともと技術畑出身なのですが、相手側の会社のことを良く理解していました。
ちなみに、<B社>は創業以来増収増益を重ねており、株式公開も視野に入っている状況。お金に関しても相当細かく気を使える人です。今回のソフトウェアに関するマーケット情報や顧客ニーズに関しても的確に把握しており、その事業性についてはすぐに認識して頂くことができました。
社長同士の相性も悪くありませんでした。1ヶ月弱の短い期間でしたが、信頼関係も出来つつあり、お互いに補完関係ができると思っていたと思います。合流、融合後のイメージは出来上がっていました。
その社長がゆっくりとした口調で、
大株主にこう言いました。
「
たしかに仰ることは、キモチ的にはわかります。しかし、当社にも株主がいます。その株主から見たら、御社の買収額が数億円というのは、どのように映るか考えざるを得ません。著しく経済合理性を欠く判断と取られると思います。」
「
いま、もしどこの会社も救いの手を差し伸べなければ、残念ながら御社は解散をすることになるでしょう。時間がありません。そのような状況の中で、我々が合流するのであれば、ここは一旦信頼して頂いて、株主の皆様には投資の範囲での有限責任を取られるべきだと思います。そうして、その後に・・・」
と、ここまで言い掛けた時に、再び彼が遮りました。
「
そんな説明はいいから、私が投資した1,000万円の株を一体いくらで買ってくれるのか、ハッキリしてくだサーイ!!」
彼が再び口にしたのは、冒頭でご紹介したセリフを綺麗になぞったものでした。これでは、交渉になりません。
この会社の社員の雇用や、取引先のサポートなどのことを考える余裕は彼には皆無で、自分の投資した金額がいくらになるのか、それだけを気に掛けているようです。
我々にとっても急な話であったので、万全の準備が出来たわけではありません。<B社>いわゆるベンチャー企業。出来ることと出来ないことがあること、それでも信頼できる知人経由での話であったため、なんとか力になりたいと想って、提案をしていることなどを説明すると、
「
そんなことを頼んだ覚えはアリマセーン!!我々はこの株を高く買ってくれる人を探してマース!」
・・・。
交渉、終わったな、と想った瞬間でした。
<A社>社長
に視線を送ってみました。が、うつむいたまま無言です。彼にも忸怩たる想いがあるようでしたが、それでもこの大株主には逆らえない面もあるようで、これ以上の交渉は意味が無いように想われました。
残念でしたが、丁重に我々の立場を説明し、席を立ちました。
あー。まったく。
---
交渉後、気がつくとこの会社のWebサイトは閉鎖されていました。季節がちょうど変わった頃でした。
後で聞いてみると、スポンサー企業は現れず解散、海外から赴任していた技術者は残らず帰国していったそうです。 社長、too.
株は紙キレになったということ。
誰も救えませんでした。 哀しいことです。
・・・。
ちなみに。
さっきの会話で遮られた後に<B社>社長が何をイワンかとしていたかと言うと、
「
そうして、その後に・・・。
御社のソフトウェアを中核に置いた事業をスタートし、当社のストックオプションを既存株主の皆様に10-15%程度発行してはどうかと思います。一緒に株式公開目指して頑張りましょう。」
幻の提携、となってしまいました。
<<<
でご覧ください。 ご不明な方は
をご利用ください。>>>
投稿者 tatsuow : 2007年06月14日 20:25
コメント
<B社>社長様、お久しぶりです。
その節は大変お世話になりました。もう、時効かなと想って書き連ねてみました。当時のメモをベースに書いたのですが、我が儘な大株主のことに想いを馳せると・・・。残念でなりません。
仰るとおり、誰が犠牲になったかというと、社員ももちろんですが、他の株主、やら取引先やらも影響を被ったんですモンね。
<B社>社長の当時の誠実な対応にはいまでも感謝しております。ありがとうございました。
投稿者 わたなべ : 2007年06月21日 18:36
懐かしいお話を有難うございます。
当時、真剣に先方の社員を守るべくフルスピード(アクセル全開?)で
頭を回転させた記憶があります。
誰が可哀想って、社員が一番悲惨です。。
「人(ひと)のふり見て我がふり直せ」
今日もがんばります!
投稿者 <B社>社長です。笑 : 2007年06月21日 10:50
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