« ノンサッチ 田宮さん平井さん | メイン | 東京の夕焼け~ALWAYS~ »
2006年08月03日
[ 02 私の仕事 ]
タマネギ理論 ~その生命力~
|
|
「このタマネギの傷んだ部分は悪い部分だ。悪い部分を取り除けば、良いタマネギになるはず。」
そう言って、一皮一皮むいていきます。すると、細かい部分の色が気になって、次々に剥いてしまいます。そして後には、良いタマネギが残るどころか最後の一枚、中心部分にも手がかかってしまいます。ちょっとでも色が付いている部分は取り除くべきだ、となって何も残りません。
---
かつて関わったある会社に大企業出身の新しい社長
がきました。
「この会社を再生をする!」
と言いつつ、鋭くも論理的な思考と、それまでのビジネス経験を生かして、改革を進めていきます。しかし、一部で成果をだしながらも、彼の手法は上記のタマネギ剥きのそれでした。社員が一人二人辞めていき、悲しい結果になりました。もう、あと何枚かしか残っていないのに、その社長はこう言いました。
「
私のやり方は間違っていない。問題なのは、こう言う状況でも社員の心構えがなっていないことだ。」
”社員の心構え”というのが、タマネギの悪い部分だとしたら、彼の主張は正しいともいえるでしょう。でも、その結果としてこの会社は立ちゆかなくなりました。良くない部分の多い、ちらかった会社だったとは思いますが、売上が全くなかった訳ではありません。顧客もいました。新社長から言わせれば、
「
だから、悪い部分をとりのぞかなきゃ!」
ということなのでしょうが、それだけで良かったのでしょうか。
---
私は同時に傷んだタマネギの中の「生命力」を見つけて育ててあげなければならなかったと今にして思います。そして、栄養をたっぷりあげること。栄養とは"励ます言葉"、"自覚を促す言葉"、コストがかかる話ではありません。そうすることで、社員には目標に向かう勇気ややる気を持ってもらう。芽が出てくる瞬間です。
言葉で言うと簡単ですが、要は人の気持ちなので簡単には変わりません。しかしながら、経験的に言えば、人の気持ちは半年くらいで変わるモノです。そこまで辛抱強く考え方を共有すること、そしてその成果はさらに半年後です。
「この痛んだタマネギにもまだまだ食べられる部分がある。そして何よりも大地に還し、手間をかけること。そうすれば、やがて芽が出て新しいタマネギが生まれる可能性がある。」
タマネギの生命(いのち)の力を信じること。励ましてあげること。冒頭の新社長の考え方とはまるっきり逆方向からのアプローチです。再生の現場に関わる人たちとの交流で、ますますそう思います。
<<<
でご覧ください。 ブログが更新されるとお知らせが届きます。 >>>
投稿者 tatsuow : 2006年08月03日 17:56

トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.watanabe.net/login/mt-tb.cgi/145